日本酒
火入れ(ひいれ)とは

火入れとは、日本酒を60〜65℃程度まで湯煎で加熱し、品質を劣化させる微生物や酵素の働きを止める工程です。加熱によって雑菌が死滅し、酵素も失活するため、酒質の変化が落ち着き、保存性が高まります。
この技術は江戸時代から経験的に行われていた日本酒造りの知恵で、フランスのパスツールが低温殺菌法を確立するより300年以上も早く実用化されていたとされ、明治期に来日した技術者を驚かせたという逸話も残っています。
火入れの回数によって、日本酒はいくつかのタイプに分かれます。一度も火入れをしない「生酒」、貯蔵前の1回のみ行う「生詰め」、出荷前の1回のみ行う「生貯蔵酒」、そして搾り後と出荷前の2回とも行う通常タイプです。ひやおろしは、この生詰めタイプにあたります。
加熱によって生酒特有のフレッシュな香りはやや穏やかになりますが、その代わりに酒質が安定し、常温での流通・保存がしやすくなります。フレッシュさを取るか、保存性・安定感を取るかという、造り手の狙いが表れる工程です。
よくある質問
火入れをすると風味は落ちてしまいますか?
生酒特有のフレッシュな香りはやや穏やかになりますが、その代わりに酒質が安定し、保存性が高まります。多くの日本酒は、味を安定させる目的であえて火入れを行っています。
生酒・生詰め・生貯蔵酒はどう違いますか?
火入れのタイミングと回数の違いです。生酒は火入れ0回、生貯蔵酒は出荷前のみ1回、生詰めは貯蔵前のみ1回、通常の日本酒は搾り後と出荷前の2回、火入れを行います。
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参考にした情報源: 日本酒の歴史における大発明!「火入れ」の意義とその方法とは?(SAKETIMES)、日本酒造りの「火入れ」とは(SAKE Street)
